2014年7月18日金曜日

検証 大学改革 混迷の先を診る

山上 浩二郎

日本には,2012年現在,756の大学があり,約300万人の学生が学び,約20万人の教員が働いている。国民の1/3近くは,一度が大学に通ったのではないだろうか。私自身,合計10年も大学と大学院で学生であった。また,二つの私立大学で働いた。

2010年前後から大学の改革が言われている。その実態について詳しくかつ広い視野から,レポートされている。改革は学生のためになっているだろうか。社会の中で,大学の役割はなんだろう。

著者は言う,大学の特徴は,多様性と持続性であり,それらを活かした「持続的民主主義」を営むことができると。確かに大学は,企業とは目的が異なる社会の中での役割がある。改革も必要だろうが,これらの良い伝統を守って行く事も大事だ。

大学は,学生が未来の社会を考え,その中での各自の役割を見いだしていく場所である。教員は,自分の研究でどう未来を作っていくのかを深く伝える。同時に,授業や研究が,学生の将来にどう結びついていくのかをより広い視野から総合的に教える必要がある。大学には,社会を変えて行く大事な役割がある。


0 件のコメント:

コメントを投稿